塾の途中に電話があったので、帰宅後に折り返し電話したんだ。
伝えられたのは友人の訃報。
信じられない、受け入れられないと思っているのに涙だけは出た。
私がぼーっと世界史の授業を受けていたら、急にシャーペンの芯が折れて、
「漫画では誰かが死んだ瞬間にこうこんな感じで虫の知らせがあるんだろうな」
と、のんびりそのまま先生の話を聞き流して窓の外を見て、
それから普通に昼飯を食って、学校終わって、塾へ行く。
何の変哲も無い一日を過ごしていた時、彼女はがんばっていたんだろうな。
去年の今日の天気は晴れだった。私はその時の空をまだ覚えている。
去年の明日、彼女を見送った天気も晴れ。
その時も空を見上げて、空へ行くには絶好の日だと思ったんだ。
世の中は何があるかわからない。
せめて一度はお見舞いに行きたかったなぁ。会いたかった。
今日が彼女の一回忌。明日ちょっとお線香あげに行ってくる。
…いなくなった彼女に会いに行くのはこれが初めてなんだよな。
私、泣くのかなぁ?